兵庫県立姫路飾西高等学校でディベート講義を行いました。

兵庫県立姫路飾西高等学校様からのご依頼で 、2022年7月20日と2023年1月16日の全2回、英語ディベートに関する講義を行いました。

学校様からのご依頼

姫路飾西高校様では、国際社会で活躍ができるよう生徒たちの実践的英語力を高めることを主たる目的とし、学校科目「ディベート」を設定しておられます。その活動の一環として、生徒さんは毎年兵庫県高校生英語ディベートコンテストへ参加されています。英語ディベートを通して実践的な英語力を身につけることを目的に、全2回の講義をご依頼いただきました。2年連続でのご依頼です。

兵庫県高校生英語ディベートコンテスト

姫路飾西高校様が参加されている兵庫県高校生英語ディベートコンテストでは、全国高校英語ディベート連盟(HEnDA)の大会論題を使用し、年度初めから年度末のコンテスト実施まで入念に準備をし臨む「準備型ディベート」を採用しています。

2022年度論題

“Resolved: That the Japanese Government should abolish the mandatory retirement age system.”
『日本政府は定年制を廃止する。是か非か。』

2回目となる姫路飾西高校様でのディベート講義。英語ディベートコンテストの結果は、昨年度は10年ぶりのベスト4!今年度も同じくベスト4!名立たる強豪校が参戦する中でのこの成績は、簡単に成し遂げられるものではなく、チームの生徒一人ひとりの頑張り、教員の皆様・ALTの皆様の日頃のご指導、保護者の皆様のご理解とサポートあってのことだと存じます。姫路飾西高校ディベートチームの皆さん、GCCの皆さん、おめでとうございます!

講義の様子

全2回の講義、7月は「立論」「質問」「反論」を、1月は「論題の中心となる価値観」「立論から再反論までの流れ」をテーマに行いました。それぞれ、レクチャー1時間、実践1時間、計2時間の時間枠でした。

今回授業提供をするにあたり、定年制の歴史、国内外の定年制に関する制度、年金制度、少子高齢化問題、年齢階層別雇用失業情勢、就業率、高齢者の就業支援制度、アンケート調査、調査報告書等々、多岐にわたる分野からデータを集めました。

7月の講義

<レクチャー>
準備型ディベートの形式に慣れることを主眼に置き、立論に求められる立証責任の要素、論理構成、エビデンスの使い方などについて説明しました。その後、身近な論題を使用し、実際に質問してみるアクティビティを行いました。

<実践>
コンテストの論題を使用し、 少人数グループで 「質問」と「反論」 の練習をしました。講師が読み上げる立論を聞き取り、どのような質問、反論ができるかを話し合いました。質問、反論をするうえで、立論内で示されたデータの解釈についても熟考しました。

▼講師所感

1月の講義

<レクチャー>
改めて「定年制の歴史」を振り返った後、中心になる価値観を共有し、肯定側・否定側はどのような議論ができるかをペアで話し合いました。

<実践>
「コンテストに出場する生徒」対「講師」でディベートを行いました(立論~ディフェンスまで)。コンテストに向けて実際に準備していた内容を使用し、その場で講師から質問やアタックをされるという、本番に近い形での実践でした。コンテストに参加しない生徒は、「生徒ジャッジ」としてディベートに参加し、スピーチを聞き取る練習を行いました。

▼講師所感

昨年度、今年度出会った皆さんからの情熱と信念のバトンを次年度へとつなげるよう、引き続き尽力して参ります。

講師より生徒の皆さんへ

▼Dear my students at Himeji Shikisai High School,(クリックで全文表示)

生徒さんからの声

  • 今まで自分が肯定側なので、肯定側に有利になる意見だけを考えていたけど、相手側の立場に立つことでより色々なアタックをできることに気づいた。
  • 歴史から教えてくださったり、実際にディベート実践をしたりなど、非常に分かりやすく、とても今後に役に立つなと思った。
  • 今回のディベート講義で専門的な言葉を聴きとったり、表現するのが難しいことがわかったのでもっと広い分野で語彙を増やしていきたいです。
  • 難しい内容が多かったけど自分たちのディベートにも取り入れられるような情報が多くて役に立ちました。