言葉の使い方改革!知っ得コラム
第1回:「教えてもらう」の多彩な言い方

みなさん、こんにちは。
Global Leaders講師の浅井です。
この度は新コラム、ビジネスで使える日本語コラムにようこそ。

本コラムでは、さまざまな「よく聞くけど、いまいち意味が分かっていない」
「社会人が使っていることばの使い分けがよくわからない・・・」といったお悩みを解決すべく、
社会人がよく使われる言葉のバリエーションを拡大するためのコラムです。

今回のテーマは「教えてもらう」

まず、今回のテーマに関わる会話をダイアログ(対話)形式で見てみましょう。

取引先にて・・・
A取引先「ここはこうしたほうがいいかと思います」
Bくん「なるほど!勉強になります!」
・・・その後社に戻ったBくん。
Bくん「さっきA取引先の方に教えてもらって・・・」
C上司「へぇ、そうなんだ・・・」

今回のテーマ「教えてもらう」では、
新入社員なら必ず通る「教えていただいた」という行為についての語彙を広げていきたいと思います。

教える、ということばを熟語で表現するならば、主にこの2種類が使われます。

1.教示する
2.教授する

さて、この2つ、皆さんは使い分けられますか。

1.教示:教え示すことです。
これは単純な内容のことを教えてもらったときに使います。
例:〇〇さんに社内用書類におけるホッチキスの留め方をご教示いただいた

2.教授・・・教え授けることです。
これは複雑難解な内容長い時間、断続的に教えを受ける必要がある内容を教わるときに使います。
例:大学の恩師から、言語学についての最新の見解をご教授いただいた

つまり、Bくんの場合だと、多くビジネスにおいては「教示」が使われます。
著名な先生の講演を仕事の上で拝聴した場合は、もちろん「教授」ですね。
つまり先ほどのBくんの表現は「A取引先の方にご教示いただきまして・・・
と表現するとよろしいでしょう。

ある人から教えを受けたと言いたいとき

「人に教えていただいた」、「勉強になった」という言い方は、他にも多彩に表現ができます。

①薫陶を受ける

「クントウ」と読みます。薫陶とは、素晴らしい人が他の方を感化して、教育することです。
【薫】はお香を焚くこと、【陶】は陶器を作ることをさします。
香りよくしたり、しっかりした体(器)を作る行為を人格形成になぞらえたのですね。

例文:X社長の薫陶を受けて、更に活躍の場を広げる。

②私淑する

あまり聞きなれない言葉かもしれません。
私の淑女・・・と、My Fair Ladyをイメージされるかもしれませんが・・・
なんと!関係ありません!

「シシュク」と読みます。
私は「ひそかに」という意味で、淑は「淑(よし)とする」という言葉から来ています。

意味は、薫陶を受けると同じく、ある人を尊敬し、その人の言動を模範に学ぶということです。
ただ、よく間違って使われているのが現状です。
この私淑するという言葉は、「ひそかに」という意味があるように、実際に教えを受けている人のことは言えません。

ダメな例:私は、自分の恩師に私淑して、常に自分の心の在り方を問うている。
よい例:織田信長に私淑する僕は、本能寺の変についての真意を研究している。

例では歴史上の人物を上げましたが(物理的に直接教えを乞うことができませんし)、
実際には面識のない方の書籍やメディアでの言動を模範としていれば、「私淑する」に含まれます。

今日のまとめ

第1回、教わるをテーマに長く書いてしまいましたが、一つでも実りのあるものがあれば幸いです。

①教えてもらう⇒ (簡単なことを)教示していただく / (難しいことを)教授していただく
②薫陶を受ける・・・徳を持った人に感化され、影響(教育)を受けること。
③私淑する・・・直接教えはいただいてはいないが、尊敬すべき方の言動を模範とすること。

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