わかりやすいディベートのしくみ「②ディベートで成長するための心構え」
この記事を書いた人✐横山悠規
この記事はシリーズものです。過去の記事は下記リンクから。
目次
シリーズの目的
・「英語ディベートが苦手…」
・「英語での発言に自信がない…」
・「大会に向けて練習したい…」
そんな皆さんの悩みを解決するために、このコラムを書き始めました。
このコラムでは、ディベートにおける各スピーカーの役割や、各スピーチに含むべき内容とアドバイスについてお伝えしていきます
第2回は「ディベートで成長するための心構え」についてお届けします。
ディベートで成長するための心構え
英語ディベートには、英語運用能力が向上する、人前で意見を述べる自信がつく、社会問題や時事に興味を持てる、といった様々な魅力があります。
ディベートの取り組みを最大限に活用するために、ディベートを行う上で意識してほしい、ディベートで成長するための心構えを5つご紹介します。
- ディベートは「個人競技」ではなく「団体競技」である
- 相手の反論を個人攻撃としてとらえない
- 規定時間を最大限活用する
- 重要なのは「伝わったか」であり「言ったか」ではない
- ディベートの結果をどうとらえるか
それでは一つ一つの心構えを見ていきましょう。
1. ディベートは「個人競技」ではなく「団体競技」である
ディベートは、自分のスピーチのことだけを考えていてはもったいないです(勝利にもつながりにくいです)。チームメンバーと協力し、1人ひとりの強みを生かすためにチームで協働することが大切です。様々な価値観や意見を知ることで、自分の考え方にも大きく影響します。
2. 相手からの意見を個人攻撃ととらえない
ディベートのルール上、自分の主張に対して必ず意見(反論)を言われます。これを個人攻撃ととらえてしまうと、感情的になったり、相手にネガティブな印象を持ったりして成長を阻害してしまいます。
あくまでもルールに則り進めているだけで、あなたが傷つく必要はありません。冷静に、論には論で返す方法を学びましょう。
3. 規定時間を最大限活用する
ディベートでは規定時間内に意見を述べることが求められるので、この時間をしっかり使いましょう。長すぎても短すぎても良くありません。
規定時間が「長い」と感じる場合、伝えたい内容に加え、伝えるべき内容を知ることから始めましょう。今後の記事で知識を手に入れましょう。「短い」と感じる場合、情報の優先順位づけ、取捨選択を行いましょう。伝えたい内容を全て伝えることが効果的とは限りません。
4. 重要なのは「伝わったか」であり「言ったか」ではない
時に、自分の述べた内容が相手のチームやジャッジに伝わっていなかった、ということがあります。この場合、「自分は言った」と食い下がるのではなく、「なぜ伝わらなかったのか」を振り返り、改善につなげましょう。
用意した原稿を読み上げることに集中し、聞き手の反応を見ずにスピーチをしている場合、よくこのような状況に陥ります。悔しいかもしれませんが、自分にできることはなかったかを振り返る習慣を身につけましょう。
5. ディベートの結果をどうとらえるか
ディベートのジャッジは機械ではなく人が行います。もちろんジャッジ個人の意見を勝敗の決定には用いませんが、その人が持つポリシーや価値観に左右されることは否めません。ジャッジの説得に成功すれば勝利し、説得できなければ負けてしまいます。そのため、勝敗にこだわりすぎるのではなく、結果から学ぶことを意識しましょう。
勝った場合、「なぜ勝てたのか」、「次回も同じように取り組めるのか」。負けた場合、「なぜ負けたのか」、「次回に向けてどこを改善していくか」それぞれ振り返りましょう。
今回は「ディベートで成長するための心構え 」をテーマにお送りしました。
次回のテーマは「定義の重要性」についてです。お楽しみに!